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【2026年版】住民税の仕組みと計算方法|転職・退職時の注意点を徹底解説

はじめに

住民税は所得税と並ぶ代表的な税金ですが、「なぜ前年の所得で計算されるのか」「転職したらどうなるのか」など、仕組みを正しく理解している方は意外と少ないです。

特に転職・退職時には住民税の支払い方法が変わるため、知らないと思わぬ出費に驚くことも。この記事では、住民税の基本から計算方法、転職・退職時の注意点、住民税を減らす方法まで徹底解説します。

住民税の基本

住民税とは

住民税は、都道府県と市区町村に納める地方税です。前年(1月〜12月)の所得に基づいて計算され、翌年の6月から翌々年5月にかけて支払います。

住民税の構成

所得割(都道府県民税)課税所得の4%
所得割(市区町村民税)課税所得の6%
所得割 合計課税所得の10%
均等割(年額)5,000円

住民税の大部分は所得割(課税所得の10%)で、均等割(年額5,000円)は所得に関係なく定額です。所得税と異なり、住民税は税率が一律10%で累進課税ではありません。

住民税の計算方法

1

年収から給与所得控除を引く

年収500万円の場合、給与所得控除は約144万円。給与所得は500万-144万=356万円。

2

所得控除を引いて課税所得を算出

基礎控除43万円(住民税)、社会保険料控除72万円などを引き、課税所得は約241万円。※住民税の基礎控除は43万円(所得税は48万円)。

3

課税所得に税率10%をかける

241万円 × 10% = 24.1万円(所得割)。

4

均等割を加算

24.1万円 + 0.5万円 = 約24.6万円が住民税の年額。月額では約2.05万円。

年収別の住民税早見表

年収住民税(年額)住民税(月額)
300万円約12万円約1.0万円
400万円約18万円約1.5万円
500万円約25万円約2.1万円
600万円約31万円約2.6万円
700万円約38万円約3.2万円
800万円約46万円約3.8万円
1,000万円約60万円約5.0万円

※独身・扶養なし・基礎控除と社会保険料控除のみの場合の概算です。扶養控除やその他の所得控除がある場合は金額が下がります。

特別徴収と普通徴収の違い

項目特別徴収普通徴収
対象者会社員・公務員自営業・退職者・フリーランス
徴収方法給与から毎月天引き自分で納付書で支払い
支払回数12回(6月〜翌5月)4回(6月・8月・10月・翌1月)
メリット自動で支払い。手間なしまとめて支払える
デメリット副業がバレる可能性あり支払いを忘れるリスク

転職時の住民税の注意点

転職時に注意すべき3つのポイント

  • 退職月によって支払い方法が変わる:1〜5月退職は残額を一括天引き。6〜12月退職は普通徴収に切替え
  • 住民税の「空白期間」:転職先で特別徴収が始まるまで、普通徴収の納付書が届くことがある
  • 転職先への引き継ぎ:転職先に「特別徴収切替届出書」を提出してもらうとスムーズ

退職月別の住民税の取り扱い

退職時期住民税の取り扱い具体例
1月〜5月退職残りの住民税を最後の給与から一括徴収3月退職の場合、3〜5月分を一括天引き
6月〜12月退職普通徴収に切替え、自分で納付9月退職の場合、10月〜翌5月分を納付書で支払い

退職後の住民税「1年遅れ問題」

退職後の住民税シミュレーション(年収600万円で退職の場合)

退職年の住民税(前年の所得基準)約31万円
退職翌年の住民税(退職年の所得基準)約20〜31万円
合計で準備すべき金額約50〜60万円

住民税は前年の所得に基づくため、退職して収入がなくなっても前年の高い所得に基づく住民税を支払う必要があります。退職前に最低でも住民税1年分(年収の5〜6%)を貯蓄しておきましょう。

住民税を減らす方法

住民税を減らす有効な方法5つ

  • ふるさと納税:寄附額-2,000円が住民税から直接控除。年収500万で約6万円が上限
  • iDeCo:掛金が全額所得控除。月2.3万円拠出で住民税が年約2.8万円軽減
  • 医療費控除:年間10万円超の医療費で所得控除。住民税も軽減される
  • 生命保険料控除:最大7万円の住民税控除(一般・介護・個人年金の3枠)
  • 住宅ローン控除:所得税から引ききれない分は住民税から最大9.75万円控除

ふるさと納税の住民税控除の仕組み

ふるさと納税は住民税を減らす最も手軽な方法です。寄附金額から2,000円を引いた金額が、翌年の住民税から直接控除されます。

ふるさと納税の控除例(年収500万円・独身の場合)

ふるさと納税限度額約61,000円
自己負担額2,000円
住民税からの控除額約50,600円
所得税からの控除額約8,400円

住民税が非課税になる条件

世帯構成住民税非課税の年収ライン
独身約100万円以下
配偶者あり(扶養1人)約156万円以下
配偶者+子1人(扶養2人)約205万円以下
配偶者+子2人(扶養3人)約255万円以下

住民税非課税世帯になると、国民健康保険料の減免、高等教育の無償化、給付金の受給など、様々な優遇措置を受けられます。パート収入を調整する際の参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 住民税はいくらかかりますか?

課税所得の約10%+均等割5,000円です。年収400万円で約18万円、500万円で約25万円、600万円で約31万円が目安です。扶養家族の有無や各種控除により変動します。

Q. 新卒1年目は住民税がかからないのは本当ですか?

はい。住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、前年に所得がない新卒1年目は住民税がかかりません。2年目の6月から徴収が始まるため、手取りが減ったと感じる方が多いです。

Q. 引っ越したら住民税はどこに払うのですか?

1月1日時点の住所地の自治体に納付します。年の途中で引っ越しても、その年度の住民税の納付先は変わりません。翌年度分から新しい住所地の自治体に納付します。

Q. 副業の住民税で会社にバレることはありますか?

特別徴収(給与天引き)の場合、住民税の金額が本業の所得だけでは説明できない高さになるため、バレる可能性があります。副業分を普通徴収にする方法もありますが、自治体によって対応が異なります。

Q. 住民税の還付はありますか?

住民税は所得税と異なり年末調整での還付はありません。ただし、確定申告で所得や控除の修正を行った場合、翌年の住民税が減額される形で調整されます。

まとめ

  • 住民税は課税所得の10%+均等割5,000円。所得税と異なり税率は一律
  • 前年の所得に基づくため、退職後も高額な住民税が発生する(1年遅れ問題)
  • 転職時は退職月によって支払い方法が変わる。1〜5月退職は一括徴収に注意
  • ふるさと納税は住民税から直接控除されるため効果を実感しやすい
  • iDeCo・医療費控除・住宅ローン控除も住民税の軽減に有効
  • 退職前に最低住民税1年分の貯蓄を準備しておこう

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