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【2026年最新】平均年収の推移|過去10年のデータで見る賃金トレンド

はじめに

「日本の平均年収はここ数年で上がっているのか、下がっているのか?」——転職やキャリアプランを考える上で、賃金の推移を把握することは非常に重要です。

直近の賃金動向を知ることで、「今は転職に有利な時期なのか」「自分の業界は賃上げの波に乗れているのか」といった判断ができるようになります。

この記事では、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」を中心とした公的データに基づき、過去10年(2015年〜2024年)の平均年収・賃金の推移を、男女別・年齢別・産業別に徹底解説します。

平均年収の推移(過去10年)

まず、2015年から2024年までの平均月額賃金(一般労働者・男女計)の推移を確認しましょう。

330,400円
2024年 平均月額
+3.8%
前年比伸び率
+8.7%
10年間の伸び
平均月額賃金(男女計) 前年比
2015年 304,000円 -
2016年 304,000円 +0.0%
2017年 304,300円 +0.1%
2018年 306,200円 +0.6%
2019年 307,700円 +0.5%
2020年 307,700円 +0.0%
2021年 307,400円 -0.1%
2022年 311,800円 +1.4%
2023年 318,300円 +2.1%
2024年 330,400円 +3.8%

注目ポイント

2024年の前年比+3.8%は、1991年(平成3年)以来33年ぶりの高い伸び率です。2015年〜2021年は年0〜0.6%程度の微増にとどまっていましたが、2022年以降は明確な上昇トレンドに転じました。人手不足の深刻化と春闘での大幅賃上げが背景にあります。

10年間で見ると、平均月額賃金は304,000円から330,400円へと約26,400円(+8.7%)上昇しました。ただし、上昇の大部分はここ2〜3年に集中しており、2015年〜2021年の7年間はほぼ横ばいだったことがわかります。

出典

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」各年版(2015年〜2024年)より作成
※一般労働者(常用労働者のうち短時間労働者を除く)の「きまって支給する現金給与額」

男女別の賃金推移

賃金推移を男女別に見ると、女性の伸び率が男性を上回り、男女格差は縮小傾向にあります。

男性 女性 男女賃金格差
(男性=100)
2015年 335,100円 242,000円 72.2
2016年 335,200円 244,600円 73.0
2017年 335,500円 246,100円 73.4
2018年 337,600円 247,500円 73.3
2019年 338,000円 251,000円 74.3
2020年 338,800円 251,800円 74.3
2021年 337,200円 253,600円 75.2
2022年 342,000円 258,900円 75.7
2023年 350,900円 262,600円 74.8
2024年 363,100円 275,300円 75.8

男女格差は縮小傾向

女性の賃金水準(男性=100)は、2015年の72.2から2024年の75.8へと改善しています。2024年の伸び率は男性+3.5%に対し女性+4.8%と、女性の方が高い伸びを示しました。女性管理職の増加や同一労働同一賃金の推進が背景にあります。

ただし、男性を100とした場合の女性の賃金水準は75.8にとどまっており、先進国の中ではまだ格差が大きい水準です。OECD平均(約88)と比較すると、日本はまだ改善の余地があります。

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年齢別の賃金推移

賃金の伸び方は年齢層によって異なります。2020年と2024年を比較して、年齢別の変化を見てみましょう。

年齢層 2020年(月額) 2024年(月額) 伸び率
20代(20〜29歳) 227,200円 248,500円 +9.4%
30代(30〜39歳) 289,200円 308,600円 +6.7%
40代(40〜49歳) 334,800円 352,100円 +5.2%
50代(50〜59歳) 366,200円 381,500円 +4.2%

若年層の伸び率が高い

20代の伸び率(+9.4%)は50代(+4.2%)の2倍以上となっています。企業の初任給引き上げ競争や、若手人材の獲得競争が激化していることが大きな要因です。2024年の大卒初任給は多くの大手企業で30万円超えが相次ぎ、過去最高水準を更新しています。

年功序列型の賃金カーブは緩やかになりつつあり、若年層の処遇改善が進んでいます。一方で、40代・50代の伸び率は相対的に低く、「年齢が上がれば自動的に年収が上がる」という時代は変わりつつあります。

産業別の賃金推移

賃金の推移は産業によっても大きく異なります。主要産業の2020年・2024年の月額賃金を比較しました。

産業 2020年(月額) 2024年(月額) 伸び率
情報通信業(IT) 366,500円 397,800円 +8.5%
製造業 312,300円 332,800円 +6.6%
金融業・保険業 378,100円 399,200円 +5.6%
医療・福祉 295,800円 313,900円 +6.1%
宿泊・飲食サービス業 225,600円 249,400円 +10.5%

産業別に見ると、宿泊・飲食サービス業の伸び率(+10.5%)が最も高くなっています。コロナ禍で大きく落ち込んだ反動に加え、深刻な人手不足による賃上げ圧力が背景にあります。

情報通信業(IT)は依然として高い賃金水準を維持しつつ、+8.5%の高い伸びを示しています。DX推進によるIT人材の需要拡大が、賃金上昇を牽引しています。

一方で、産業間の賃金格差は依然として大きく、最高水準の金融業(399,200円)と宿泊・飲食サービス業(249,400円)では月額で約15万円の差があります。

出典

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」各年版より作成
※産業大分類別・一般労働者の月額賃金

物価上昇と実質賃金

賃金の推移を正しく評価するには、物価上昇(インフレ)を考慮した「実質賃金」の観点が欠かせません。

名目賃金と実質賃金の違い

  • 名目賃金:額面上の賃金額。2024年は前年比+3.8%
  • 実質賃金:物価上昇分を差し引いた購買力ベースの賃金

2024年の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比+2.7%(総合)でした。名目賃金の伸び率+3.8%から物価上昇率+2.7%を差し引くと、実質的な賃金の伸びは約+1.1%となります。

実質賃金のポイント

2022年〜2023年は名目賃金が上昇しても物価上昇率がそれを上回り、実質賃金はマイナスが続いていました。2024年後半にようやく名目賃金の伸びが物価上昇を上回り、実質賃金がプラスに転じる月が増えてきています。これは2年ぶりの改善傾向です。

つまり、「額面の年収は上がっているのに、生活が楽になった実感がない」というのは正しい感覚です。実質的な購買力で見ると、2024年にようやく回復基調に入った段階であり、2022年以前の水準にはまだ戻っていません。

名目賃金伸び率 消費者物価上昇率 実質賃金(概算)
2021年 -0.1% -0.2% +0.1%
2022年 +1.4% +2.5% -1.1%
2023年 +2.1% +3.2% -1.1%
2024年 +3.8% +2.7% +1.1%

出典

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」各年版 / 総務省「消費者物価指数」各年版より作成

今後の見通し

2025年以降の賃金動向はどうなるのでしょうか。主なポイントを整理します。

2025年春闘の動向

2025年の春闘(春季労使交渉)では、連合(日本労働組合総連合会)がベースアップ含め5%以上の賃上げを要求しています。大手企業を中心に、2024年を上回る賃上げ回答が相次いでおり、賃上げの流れはさらに加速する見込みです。

賃上げトレンドの持続性

  • 人手不足の深刻化:少子高齢化による労働力不足は構造的な問題であり、人材確保のための賃上げ圧力は今後も続く見通し
  • 最低賃金の引き上げ:政府は2030年代半ばまでに全国加重平均1,500円を目標としており、底上げ効果が期待される
  • ジョブ型雇用の拡大:成果・スキルベースの処遇制度が広がることで、専門性の高い人材ほど賃金が上がりやすくなる
  • 物価動向:物価上昇が落ち着けば、実質賃金の改善ペースが加速する可能性がある

転職を考える方への示唆

賃上げトレンドが続く中、転職市場にも追い風が吹いています。特に以下のポイントを押さえておくことが重要です。

  • 賃上げに積極的な企業・業界を見極める(IT、製造業は高い伸び率)
  • 若年層ほど転職による年収アップの効果が大きい
  • 「名目年収」だけでなく、福利厚生や実質的な待遇改善も比較する
  • 自分のスキル・経験の市場価値を客観的に把握してから転職活動を始める

転職のタイミング

企業が積極的に賃上げを行っている今のタイミングは、転職で年収アップを実現しやすい時期と言えます。ただし、「賃上げ=自分の年収が上がる」とは限りません。自分の市場価値を正しく把握した上で、戦略的に転職活動を進めることが大切です。

まとめ

過去10年間の賃金推移データから、以下の傾向が明らかになりました。

  • 2015年〜2021年はほぼ横ばいで推移し、2022年以降に明確な上昇トレンドに転換
  • 2024年の賃金上昇率+3.8%は33年ぶりの高水準
  • 男女格差は縮小傾向にあるものの、依然として開きがある
  • 若年層の賃金伸び率が最も高く、初任給引き上げ競争が活発
  • 産業間の賃金格差は大きく、IT・金融が高水準を維持
  • 実質賃金は2024年にようやくプラスに転じた段階
  • 2025年以降も賃上げトレンドは継続する見通し

賃金データは転職活動における重要な判断材料です。「平均」の数字だけにとらわれず、自分の年齢・業界・スキルに照らして現在の立ち位置を確認し、今後のキャリアプランに活かしましょう。

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