退職届とは
退職届とは、会社に対して退職することを通告する書類です。退職願や辞表とは性質が異なり、提出後は原則として撤回ができません。すでに退職の意思が固まっている場合に提出します。
退職届・退職願・辞表の違い
| 書類 | 性質 | 撤回 | 使うタイミング |
|---|---|---|---|
| 退職届 | 退職の通告 | 原則不可 | 退職の意思が固まっている時 |
| 退職願 | 退職の願い出 | 承認前は可能 | 上司と相談しながら進めたい時 |
| 辞表 | 役員・公務員の退任届 | 会社による | 役員・公務員が退任する時 |
一般社員の退職では、口頭で意思を伝えてから退職願を提出し、その後正式な退職届を出すのが流れとして丁寧です。すでに上司と合意ができている場合は、最初から退職届を出して構いません。
退職届の基本構成
退職届に決まったフォーマットはありませんが、一般的には以下の要素を含めます。
- 表題:「退職届」と中央に大きく書く
- 本文の書き出し:「私儀」または「私事」を行頭に
- 退職理由:「一身上の都合により」(自己都合の場合)
- 退職日:「令和○年○月○日をもって退職いたします」
- 提出日:右上または末尾近くに記載
- 所属・氏名:所属部署と氏名(自筆署名と捺印が無難)
- 宛名:「○○株式会社 代表取締役 ○○ ○○殿」
退職理由は「一身上の都合により」が原則
自己都合退職の場合、退職理由は「一身上の都合により」と書くのが慣例です。詳しい理由を書くと以下のリスクがあります。
- 交渉の余地が生まれ、退職を引き止められやすくなる
- 書面として残るため、後日のトラブルの種になる可能性がある
- 感情的な表現を書いてしまい、印象を悪くしてしまう
逆に、会社都合退職(解雇・倒産・大幅な労働条件変更など)の場合は、会社都合であることを明記しておくことが、後の失業保険手続きで重要になります。
提出時期の目安
民法上は退職希望日の2週間前までに提出すれば法律上は退職が成立します。ただし、実務上は以下の点を考慮します。
- 就業規則:1ヶ月前または3ヶ月前と定めている会社が多い
- 引き継ぎ:後任者への業務引き継ぎ期間を確保
- 有給消化:残った有給休暇を消化する期間を含める
余裕を持って1〜2ヶ月前の提出が円満退職の目安です。
提出方法と注意点
- まず直属の上司に口頭で意思を伝えるのが基本マナー
- 上司との合意後に白封筒に入れて手渡しするのが一般的
- 封筒の表に「退職届」、裏に所属・氏名を記載
- 受領印が必要な場合はコピーを取って自分用の控えとする
- 郵送する場合は内容証明郵便で送ると確実