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失業保険は確定申告が必要?非課税でも申告した方が得な3つのケース

失業保険は非課税ですが、退職した年は確定申告で税金が還付される可能性が高いです。

監修・編集 社会保険労務士 監修
失業保険・雇用保険カテゴリ専門 / 最終確認 2026-04-30

失業保険は確定申告が必要?結論

失業保険(雇用保険の基本手当)は非課税所得であり、所得税の課税対象になりません。そのため、失業保険を受給したこと自体を理由に確定申告をする必要は原則ありません

結論:失業保険のみなら申告不要、ただし以下のケースは申告した方が得

  • 退職時に源泉徴収で多めに引かれていた所得税の還付を受ける場合
  • 医療費控除・住宅ローン控除・ふるさと納税などの控除を受ける場合
  • 扶養親族として家族の税金を減らす場合(自分は無収入扱いで申告)

失業保険が非課税である根拠

失業保険の基本手当は、雇用保険法第12条で「公課を課することができない」と明記されています。これは所得税・住民税のいずれもかからないことを意味します。

そのため、給付額が年間100万円を超えても税金は1円もかかりません。源泉徴収もされないため、額面通りの金額が振り込まれます。

ケース①:退職した年の還付申告(最重要)

1月〜11月の途中で退職して年内に再就職しなかった場合、源泉徴収で引かれていた所得税が払いすぎになっている可能性が極めて高いです。理由は、毎月の源泉徴収が「年間ずっとその給与水準が続く前提」で計算されているためです。

還付額の目安(年収500万円の方が10月退職した場合)

1〜10月の給与収入約417万円
源泉徴収済の所得税約12万円
実際の所得税(確定申告後)約4万円
還付額約8万円

退職した年の翌年2月16日〜3月15日に、税務署で確定申告(還付申告)を行うことで、払いすぎた所得税が戻ってきます。失業保険を受給していても問題ありません(非課税なので申告書に書く必要すらありません)。

5年以内ならいつでも申告可能

還付申告は5年間さかのぼって申告できます。「退職してから何年も経ってしまった…」という方も、過去の源泉徴収票を取り寄せて申告すれば還付を受けられます。

ケース②:医療費控除・住宅ローン控除を受ける

退職した年に以下のような控除対象の支出があった場合、確定申告で申告すると追加で還付を受けられます。

  • 医療費控除:年間10万円超(または所得の5%超)の医療費を払った場合
  • 住宅ローン控除(初年度):マイホーム購入の年は確定申告必須
  • セルフメディケーション税制:対象市販薬の購入が年12,000円超
  • 寄附金控除(ふるさと納税):6自治体超に寄附した場合またはワンストップ特例未提出
  • 地震保険料控除:年末調整で申告漏れの場合

ケース③:家族の扶養に入る場合

退職して年収が103万円以下になった場合、配偶者や親の扶養親族として家族の所得税・住民税を減額できます。失業保険は非課税なので年収にカウントされません

扶養への影響失業保険退職金前職の給与
税法上の所得対象外(非課税)対象(退職所得)対象(給与所得)
扶養判定の年収103万含めない含めない(分離課税)含める
健康保険の被扶養者判定130万含める(注意)含めない含める

健康保険の被扶養者判定では失業保険も含む

税法上は非課税でも、社会保険(健康保険)の被扶養者判定では失業保険も収入とみなされます。失業保険の日額が3,612円(年130万円÷360日)を超える場合、受給期間中は被扶養者になれません。

確定申告の手順

1

源泉徴収票を入手

前職から退職時に発行されているはず。紛失した場合は前職に再発行を依頼します。

2

控除証明書を集める

国民年金・国民健康保険の領収書、生命保険料控除証明書、医療費の領収書(合計表でOK)など。

3

国税庁の確定申告書等作成コーナーで入力

オンラインで源泉徴収票の数字と控除を入力するだけで申告書が完成します。

4

e-Tax または郵送で提出

マイナンバーカードがあればe-Taxが最も簡単。スマホからも申告可能です。

5

1〜2ヶ月後に還付金が振込

申告書に記載した銀行口座に税務署から自動的に還付金が振り込まれます。

よくある質問(FAQ)

Q. 失業保険を申告書のどこに書けばいいですか?

A. どこにも書きません。失業保険は非課税所得のため確定申告書には記載しません。源泉徴収票の数字だけ転記します。

Q. 退職金はどう扱う?

A. 退職時に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、税金は源泉徴収で完結しています。提出していない場合は確定申告で別途計算が必要です。

Q. ふるさと納税のワンストップ特例を出していたら申告不要?

A. 原則ワンストップ特例で完結します。ただし退職した年に確定申告をする場合、ワンストップ特例は無効になるため、ふるさと納税分も確定申告書に記載する必要があります。

Q. 還付申告はいつまでに?

A. 翌年1月1日から5年間有効です。3月15日を過ぎても申告できますが、早めに申告した方が還付金が早く戻ります。

この記事のまとめ

  • 失業保険(基本手当)は非課税のため確定申告不要
  • 退職した年は還付申告で5〜10万円戻る可能性が高い
  • 医療費控除・住宅ローン控除(初年度)は確定申告必須
  • 扶養に入る場合、失業保険は税法上の年収にカウントしない
  • 健康保険の被扶養者判定では失業保険も収入扱いになるため注意

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