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転職した人のリアル|厚労省の最新調査で見る離職理由・転職活動の方法・正社員になれた割合

転職活動中の不安は、だいたい「自分だけなのか」という形で来ます。厚生労働省が2026年9月25日に公表した最新の転職者実態調査には、実際に転職した人7,310人の回答があります。体感ではなく数字で確認しておきましょう。

この記事で使っているデータ

厚生労働省「令和7年(2025年)転職者実態調査の概況」(2026年9月25日公表)を使います。令和7年10月1日現在の状況について、事業所と転職者本人の両方に聞いた調査です。

調査の規模

個人調査対象 13,975人 / 有効回答 7,310人(回答率52.3%)
事業所調査対象 17,354事業所 / 有効回答 9,154事業所(回答率52.7%)
調査時期個人調査は令和7年10月17日〜12月19日
対象16大産業・常用労働者5人以上の事業所に就業している転職者

ここでいう「転職者」は、その事業所に雇用される前の1年間に他企業に雇用された経験のある一般労働者です。転職して間もない人の回答だという点に注意して読んでください。

なぜ辞めたのか──離職理由

直前の勤め先を離職した主な理由は「自己都合」が81.3%です。さらに自己都合で辞めた人にその理由を聞くと(3つまでの複数回答)、次のようになっています。

自己都合の離職理由割合
賃金が低かったから25.5%
会社の将来に不安を感じたから25.2%
満足のいく仕事内容でなかったから24.7%

上位3つは1ポイント以内に並んでいて、特定の理由が突出しているわけではありません。男女別に見ると、男性は「賃金が低かったから」が29.6%で最多、女性は「満足のいく仕事内容でなかったから」が23.5%で最多でした。

「給料が下がるのが不安」という人へ

実際に転職した人の離職理由の1位は賃金です。つまり多くの人は賃金を上げるために動いています。自分の希望額が相場から見て妥当かどうかは、年齢別・年収帯別のデータで確認できます。

何年で辞めているのか──直前の勤め先の勤務期間

転職者の直前の勤め先での通算勤務期間は次の分布です。

直前の勤め先の通算勤務期間割合
2年以上5年未満27.4%(最多)
10年以上20.0%
5年以上10年未満19.3%

最も多いのは2〜5年ですが、10年以上勤めてから転職した人も20.0%います。「長く勤めすぎたから転職できない」という前提は、このデータからは支持されません。

どうやって探したのか──転職活動の方法

現在の勤め先に就職するためにどの方法で転職活動を行ったか(複数回答)です。

転職活動の方法割合
求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ等45.1%
ハローワーク等の公的機関29.6%
縁故(知人、友人等)22.2%

求人サイトが約半数で最多ですが、ハローワーク等の公的機関が29.6%と3割近くを占めます。退職後に失業保険の手続きでハローワークへ行くなら、求職の申込みと求人検索は同じ窓口で完結します。縁故も22.2%あり、知人経由は少数派ではありません。

正社員になれるのか──就業形態の変化

転職後の就業形態は「正社員」73.9%、「正社員以外」20.8%(うち契約社員6.6%、嘱託社員2.2%など)です。直前の就業形態別に見ると差が出ます。

直前の勤め先転職後に正社員転職後に正社員以外
正社員だった89.2%9.8%
正社員以外だった47.9%44.6%

正社員からの転職はほとんど(89.2%)が正社員のままです。一方、正社員以外から正社員になった人は47.9%で、およそ半数が切り替えに成功しています。

何を基準に選んだのか──勤め先を選んだ理由

現在の勤め先を選んだ理由(3つまでの複数回答)と、そのうち「一番の理由」です。複数回答では仕事内容が首位ですが、一番の理由では技能・能力が首位に入れ替わります。

選んだ理由3つまでの回答一番の理由
仕事の内容・職種に満足がいくから40.2%16.5%
自分の技能・能力が活かせるから38.4%17.7%
労働条件(賃金以外)がよいから23.1%—

辞める理由の1位は賃金でしたが、選ぶ理由の上位には賃金が入っていません。賃金で動き出して、最終的には仕事内容と自分の能力が活かせるかで決めている、という形です。職務経歴書や面接で「何ができるか」を具体的に書くことが選考に効くのは、この順序と整合します。

転職して後悔しているのか

転職した人の今後の転職希望です。

今後の転職希望割合
今の職場で今後も働きたい55.1%
わからない22.9%
機会があれば転職したい20.6%

半数強が今の職場に留まる意向です。一方で「機会があれば転職したい」が20.6%、「わからない」が22.9%あり、転職した直後でも4割強が次を否定していません。1回の転職で全部が決まるわけではない、という読み方ができます。

受け入れ側はどうなっているか

事業所側の調査では、一般労働者がいる事業所のうち「転職者がいる事業所」の割合は38.2%でした。産業別では「不動産業,物品賃貸業」が53.9%で最も高く、事業所の規模が大きいほどこの割合は高くなっています。

つまり、中途入社の人がいる職場は規模の大きい事業所に偏っています。「転職者が自分だけになるのが不安」という場合は、応募先の規模と産業が判断材料になります。

よくある質問

Q. 転職の理由で最も多いのは何ですか?

A. 厚生労働省の令和7年転職者実態調査では、主な離職理由は「自己都合」が81.3%でした。自己都合の理由(3つまでの複数回答)の1位は「賃金が低かったから」25.5%、2位が「会社の将来に不安を感じたから」25.2%、3位が「満足のいく仕事内容でなかったから」24.7%です。

Q. 何年くらい勤めてから転職する人が多いですか?

A. 直前の勤め先の通算勤務期間は「2年以上5年未満」が27.4%で最多です。次に多いのは「10年以上」20.0%、「5年以上10年未満」19.3%で、長く勤めてから転職する人も相当数います。

Q. みんなどうやって転職先を見つけていますか?

A. 複数回答で、求人サイト・求人情報専門誌・新聞・チラシ等が45.1%、ハローワーク等の公的機関が29.6%、縁故(知人・友人等)が22.2%です。求人サイトが最多ですが、公的機関も3割近くが利用しています。

Q. 契約社員やパートから正社員になれますか?

A. 直前の勤め先が正社員以外だった転職者のうち、47.9%が転職後に正社員になっています。44.6%は正社員以外のままでした。約半数が正社員に切り替えている計算です。

Q. 転職した人は後悔していますか?

A. 「今の職場で今後も働きたい」が55.1%で半数を超えます。一方で「機会があれば転職したい」20.6%、「わからない」22.9%もあり、転職直後でも4割強は次の可能性を残しています。

Q. 自己都合で辞めると失業保険はどうなりますか?

A. 自己都合退職の場合、7日間の待期の後に給付制限期間があります。2025年4月1日以降の離職では、5年以内の自己都合退職が2回目までは1か月です。給付日数や受給額は加入期間と年齢で決まるため、シミュレーションで確認してください。

この記事のまとめ

  • 離職理由は「自己都合」が81.3%。その理由の1位は「賃金が低かったから」25.5%
  • 直前の勤め先の勤務期間は「2年以上5年未満」が27.4%で最多
  • 転職活動の方法は求人サイト等45.1%、ハローワーク等の公的機関29.6%、縁故22.2%
  • 直前が正社員以外だった人のうち、47.9%が正社員になっている
  • 転職後「今の職場で今後も働きたい」は55.1%、「機会があれば転職したい」は20.6%
  • 転職者がいる事業所は38.2%。事業所の規模が大きいほどこの割合は高い

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